貴景勝、思い出の一番は19年春場所の栃ノ心戦「本当にやるかやられるかの勝負だった」…引退会見一問一答_今日 の 新聞 スポーツ
◆大相撲 ▽秋場所14日目(21日、勝思所の勝負東京・両国国技館)
20日に引退が発表された元大関・貴景勝の湊川親方が国技館内で記者会見を開いた。い出春場今日 の 新聞 スポーツまず「私、の番貴景勝は、は1にやるかやられるかのだっ現役を引退し、9年年寄・湊川として後進の育成に精進してまいります。栃ノ現役中はたくさんの人に応援していただきました。心戦ありがとうございました」とあいさつ。本当会見での一問一答は以下のとおり。た引
―引退を決めて。見問
「燃え尽きました。貴景小学校3年生から横綱になることだけを夢見て頑張ってきたんですけど、勝思所の勝負横綱を目指す体力と気力がなくなったので引退しました」
―けがに苦しめられた。い出春場
「けがあっての自分なので、の番けがも合わせた自分の実力なので、そこで力を出せなかったということはもう終わりだなと思いました」
―一番苦しかったのは首のけがか。
「好きなことを、自分が目指すべき職業に就かせていただいて、今日 の 新聞 スポーツつらいっていう感覚はあまりなかったんですけど、もどかしい気持ちはありました」
―もどかしいというと。
「若い頃から100%の準備をして今まで場所に臨められたんですが、ここ最近はもう自分の大事にしていた準備とか、戦うまでのやるべきことがしたくてもできなかったこともあったので、その辺は少しもどかしい気持ちはありました」
―いつ引退の決意を。
「11日目の夜に師匠の方に『引退させてください』と言いに行かせていただきました」
―序盤に休場。11日目までは葛藤もあったのか。
「いや、もう心の中では決まっていた部分があるんですけど、もう一度冷静になって自分を考えてみたり、振り返る時間が少し欲しかったので、11日目に夜になりました」
―28歳の若さで引退。
「年齢で相撲を取っていたわけじゃないので、自分が目指すものに対しての体力と気力がなくなったので、そこはもう自分の引き時だなというふうに感じました」
―土俵人生を振り返って。
「9歳から相撲を始めた時に、横綱になることだけ、それだけを考えてきたんですけど、手をいっぱい伸ばしたんですけど、届きませんでした」
―大関昇進伝達式の口上では「武士道精神を重んじ相撲道に精進」などの言葉があった。相撲道とは。
「神事であるので、勝っても負けても淡々と、勝って喜ばない、負けてくよくよしない。気持ちを一定に保つことだけ考えてやってきました」
―悔いはないか。
「全くないです。もう燃え尽きたので、素晴らしい相撲人生を歩ませていただきました」
―入門時は貴乃花部屋。今は常盤山親方のもとで稽古を積んできた。2人の師匠への思いは。
「うちの師匠はもう常盤山親方なんで、常盤山親方に今日まで育てていただいたおかげで今日までやってこられたので、元々違う部屋だったんですけども、それを引き取っていただいて、今日まで育てていただいて、本当に感謝しております」
―小さい頃からお父さんと二人三脚で歩んできた。
「父親とも、夢でもあったので、そこに手を伸ばして届かなかったんですけど、自分としてはそれまでの道のりはやってきたことは間違ってはないと思うんで、達成できませんでしたが満足しているし、父も満足しているのかなと思います」
―心に残っている取組は。
「全て印象に残っているんですけど、大関を決めた千秋楽の栃ノ心関との一番が特に印象に残っています。本当にやるかやられるかの勝負だったので。前の日に自分の人生が決まるなとおもって挑んだ一番でした」
―勝って2桁の白星、大関をつかんだ。
「自分との戦いが、栃ノ心関とやる前にあったんですけど、それに打ち勝てたということが、今でも自分の誇りです」
―押し相撲を貫いた信念。
「アマチュアで高校相撲までやらせていただいたんですけど、新弟子のときの(千秋楽の)神送りの儀式で幕内の支度部屋に行かせていただくことがあったんですけど、その時に幕内力士の体の大きさとパワーに圧倒されて間違った世界に来てしまったな、と。とんでもない世界に入ってしまったな、と。身長が175センチないぐらいなので。でも、もう一度入ったからには覚悟決めてやらなきゃいけないな、と。そういう意味で、もう戦っていくには相手と同じ相撲を取ったら勝てない。とにかく突き押しで、自分は自分のスタイルでやっていくべきことこそが、自分の生きる道だなというふうに思ったのが、新弟子の時に感じたので、それが良かったのと、そうするしかないっていうふうに思いました」
―土俵人生で貫いてきた信念は。
「勝っておごらず、負けて腐らず、それだけをやってきました」
―いつぐらいからその言葉を心に刻んできた。
「入門する前にプロに入るにあたっての、父から教えていただいた言葉でもあるんですけど、武士道精神でやっていくからには勝っておごらず、負けて腐らず、うれしくても喜ばない、つらくてもつらいふりをしない。それだけは心がけて、その信念だけは持ってやってきました」
―押し相撲もいるが、どんな力士を育てたい。
「相撲のスタイルというのは個人で向き不向きがありますから、それは特にこだわりはないんですよ。やっぱり武士道精神を持った、昭和の先輩から教えていただいた、今の時代には少し不向きかもしれませんが、根性と気合を持った、そんな力士を育ててみたいです」
―決断するまで一番、頭に浮かんだこと。
「もう気づいたら相撲だけの日々だったので、満足は、やりきったという気持ちはあったんですけど、少し今まで自分が歩んできた道のりを振り返っていました」
―臥薪嘗胆(がしんしょうたん)という言葉を大事にしていたと思うが。
「自分と決めた約束を果たせるかという、そこだけを考えて、それだけを目指してやってきたので、それがなければここまでは来られなかったなと思いますし、苦労せずに成功をつかんだ人はいないと思うので、苦労もありましたが、幸せな現役生活でした」
―ファンへの思い。
「自分が少し精神的にマイナスになったりとか、そういう時にファンの声援とかタオルを掲げてくれると、本当に心からありがたいなと思ったし、本場所に向けて100%の力を出しに行くんですけど、ファンの皆様のおかげで120%、そこまで引き上げていただいたなと思っています」
―届かなかった横綱の地位の景色はどんなものか。
「横綱になれなかったので、横綱の景色を見たかったというのはあるんですが、それに対して横綱に向かっていく上での自分のやってきたことは、やるべきことは全てやったと思っているんで、届かなかったっていうところです。やりきりました」
―家族に報告は。
「妻には引退すると言いました。これは自分が決めることなので、自分のためにやってきたし、決して家族のためとかそういうものでなく、自分の夢を家族が応援してくれたっていうことなんで、もうやめると、引退する、と言いました」
―引退を決めてから、本場所の相撲は見ていたか。
「はい、見ていました」
―引退を決めてから見る相撲はどうか。
「主観でいつも相撲を見ていたんで、やっぱり戦う相手ですので。小学校の相撲を本当に楽しんでいる時の自分に少し戻れたかなと思います」
―同じ二所ノ関一門の力士が大関昇進に挑んでいる。若い力士に伝えたいこと。
「先輩方から受け継いできたこの大相撲、自分がやるべきことはやったと思っているんで、自分が何か言うのはおこがましいですけど、おのおのがその意味を理解して受け継いでいってほしいなと思います」
―先場所で照ノ富士に敗れて大関陥落が決まった時点で引退はよぎったことはあったのか。
「引退をよぎった瞬間に辞めるべきだと思うので、引退はよぎりませんでした。13日目に負けた時に大関から落ちることになったんですけど、まだ自分を信じている自分がいて、歯車が合っていない、相撲をやっていたらそういうことがあるんですけど、歯車が合ってないかもしれないというふうに思って、だったら来場所にもう1回勝負。そういう気持ちがあるなら来場所に勝負しようというふうに思って勝負したんですけど、最後は初日、2日目に負けて、横綱を目指す体力はもうない、気力ももうなくなった。それで引退を決めました」
―結果的に最後の相撲はかつての付け人の王鵬が相手になった。未来を託す思いなどはあったのか。
「そうですね、最後は王鵬で良かったと思います」
―引退して、やってみたいこと。
「本当に小さい時から相撲漬けで生きてきたので、また、日本相撲協会に貢献できるような力士を育てたい、一緒に頑張ってみたいっていう気持ちが今、一番あります」
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